活動履歴

軽井沢アート塾

【長野県元気づくり支援金事業】

Photo


第1回 アーティストのアトリエを訪ねてみませんか?〜百人一首ミステリー回廊

■講師:田端 志音(陶芸家)
■会期:2009年 4月18日(土) 14:00〜16:30
■会場:軽井沢町長倉鶴溜「志音窯」
■講師略歴
古美術店『谷松屋戸田商店』(大阪)勤務を経て、1991年神戸市に開窯。
『吉兆』当主・故湯木貞一氏に才能を見出され、尾形乾山の写しに打込む。
陶芸家・杉本貞光氏に師事し研鑚を重ねた後、2004年軽井沢に制作拠点を移設。
夫・汎日氏の協力のもとに、窖窯での果敢な挑戦が続いている。
■講演内容
第1部
2008年、京都・野村美術館において発表された陶皿「小倉百人一首シリーズ」全作品が会場で披露され、陶芸の道に進むきっかけともなった「吉兆」創始者・湯木貞一氏との思い出や、乾山写しに打ち込む想いが語られました。
第2部
「小倉百人一首シリーズ」を手掛けるにあたり文献考証を深めたところ、撰者・藤原定家をめぐる歴史ミステリーを知るところとなった志音さん。鎌倉幕府を舞台に繰り広げられた貴族社会の人間模様に思わず引き込まれました。
休憩時間には展示室屋上にあたるテラスで浅間山を眺めながら歓談のひととき。講演後は敷地内にある窯場を見学し、土と火が織りなす深遠な世界に思いを馳せました。



第2回 現代アートの魅力をあなたに…

■講師:谷川 憲正(軽井沢現代美術館 館長)
■会期:2009年 9月5日(土) 14:00〜16:30
■会場:軽井沢現代美術館(第1部 2F講義室/第2部 館内ツアー)
■講師略歴
1950年生まれ(福岡県出身)。学生時代より中央美術研究所で絵を学ぶ。同研究所には、麻生三郎、鶴岡政男など在野の雄の先輩達がいる。美術雑誌の編集をへて、フリーライターとなる。1980年頃より三省堂書店本店で海画廊をスタートさせる。1986年に銀座にギャラリー海フォーラムを設立する。海画廊がコレクションした作品「海を渡った画家達」はさまざまなイベントに出展されている。2008年、軽井沢離山に「軽井沢現代美術館」開館。(日本洋画商協同組合、日本版画商協同組合、MINAMI会)会員
■講演内容
〈第1部〉
理解が難しいと考えられがちな現代アートを、生活の中に気軽に取り入れる楽しさを提唱し続けてきた谷川さん。草間彌生×藤田嗣治を比較しながら、現代アートと呼べる作品には、1未来志向 2社会性 3ユニークさの三要素が必須であると説きました。作品の前にたたずみ自分の内面と対峙することが現代アート鑑賞の醍醐味であることを参加者に熱く語った80分でした。
〈第2部〉
谷川さんの解説を聞きながら、草間彌生・白髪一雄・奈良美智・田中敦子・ロッカクアヤコ・菅井汲らの作品を鑑賞する館内ツアーが行われました。



第3回 戦後現代美術の50年を語る

■講師:池田 龍雄(絵画・オブジェ)
■会期:2009年 10月8日(木) 14:00〜16:00
■会場:軽井沢離山公園内 ギャラリー蔵
■講師略歴
1928年 佐賀県に生まれる
1949年 安部公房、岡本太郎、花田清輝らのアバンギャルド芸術運動に参加
「世紀の会」加入
1950年 「第2回アンデパンダン展」東京都美術館(東京)
以後59年まで、ほぼ毎年出品
1954年 初個展。以降現在まで海外を含め個展六十数回
1972年 ASARAT橄欖環境計画実施(浅間高原)
1973年 無窮運動「梵天の塔」の行為を開始
1985年 池田龍雄の世界展(池田20世紀美術館)
1985・86年 「再構成・日本の前衛1945-1965」オックスフォード近代美術館(イギリス)
1986・87年 「前衛美術の日本1910-1970」ポンピドーセンター(パリ)
1992年 「日本の現代美術1945-1985」東京都美術館(東京)
「池田龍雄とその時代展」松村画廊(東京)
1997年 「INTERNATIONAL ART FESTIVAL」(ロサンゼルス)
2005年 「瀧口修造の漂流物」世田谷美術館(東京)
「東京府美術館の時代1926-1970」東京都現代美術館(東京)
〔著書〕『絵画の距離』『夢・現・記』『蜻蛉の夢』『芸術アヴァンギャルドの背中』『視覚の外縁』ほか
■講演内容
1960年代、「ASARAT橄欖環境計画」をスタートさせた池田さん。これは師と仰ぐ美術評論家、瀧口修造邸に植えられていたオリーブの実81粒を浅間山に円環上に蒔いてゆく壮大な計画で、パフォーマンス表現の走りともいえるものでした。武満徹ら若きアーティストたちとの普賢山落での交流風景を語るとともに、1973年に始まった「梵天の塔」の様子を収めた貴重な8oフィルムをみながら、日本戦後現代美術の旗手の「表現」に賭ける闘志をうかがいました。



第4回 イタリア職人世界に乗り込んだ私の創作物語

■講師:増田 洋美(ガラス・インスタレーション)
■会期:2009年 10月12日(月) 14:00〜16:00
■会場:軽井沢離山公園内 新座敷
■講師略歴
1966年 東京芸術大学美術部工芸科卒
1970年 現代日本美術展 入選
1985年 国際ガラス展出品(ルーアン美術館)
2000年 ヴェネチア・ムラノ島にて制作開始
2002年 第5回OPEN 日本代表(ヴェネチア)
2003年 MULTIETNICITTA招待出品(ピアチェンツァ)
2004年 AVANTGARDDESIGN in NOVEGRO(ミラノ)・軽井沢町追分に居を構える。
2005年 ヴェネチア ビエンナーレ 公式出品
2005年 SOUL展(ブルージュ)モダンアート美術館
2006年 ローマ遺跡インスタレーション
■講演内容
イタリアの職人世界で味わった苦労や喜びなど創作秘話を織り交ぜながら、インスタレーション手法について詳細に解説してくださいました。
『軽井沢に住むようになってから、ガラスたちを自然の中で語らせようと、私はできる限り自然の山を壊さないよう舞台を整備してきた。この作業で、自然の中で生きるとは労働であるということを教えられた。明治の姿を残す雨宮邸での展示は、初めての日本家屋とのコラボレーションで楽しみだったが、予想通りの素晴らしい体験となった。
私の作品はガラスを膨らませるというベテラン職人にとっては最低限の技術だけを駆使したものである。シンプルだけに、それによって見せ場を作るためにはただひたすら「大きさ」が欲しいと願い、さらにそれを強調するために数多く作ることが必要だった。その結果として、インスタレーション手法を使った「アート」と呼べる世界に行き着くことができたと思っている。
ガラスをただ一つ並べても構わないのだが、私の場合はガラスの柔らかさ、そして表情をつけるために“この場所だったらこのガラスはこんなことを語るだろう”と環境に対しての意志を持たせることを常に考えてインスタレーションに取組んでいる。』